以前、実家を「売る」「貸す」「残す」のどれにするか、まだ結論を出せていないと書きました。あれから半年、結局まだ決めきれずにいるのですが、さすがに「このまま何もしないとどうなるのか」だけは調べておこうと思い立ちました。
「特定空家」に指定されるとどうなるか
倒壊の恐れがある、衛生上有害である等の状態になった空き家は、自治体から「特定空家等」に指定されることがあるとされています。指定されると、まず助言・指導が行われ、それでも改善されない場合は勧告、命令へと段階的に進むとされています。

特に見落としがちなのが、勧告を受けた段階で、土地の固定資産税の住宅用地特例が解除されるという点です。更地と同じ扱いになり、税額が跳ね上がる可能性があるとされています。「誰も住んでいないから税金も安いだろう」という思い込みは危険なようです。
調べて分かった、放置のリスク一覧
| リスク | 内容 |
|---|---|
| 税金の増加 | 特定空家指定・勧告で住宅用地特例が解除される可能性 |
| 近隣トラブル | 倒壊・害虫・景観悪化による苦情や損害賠償請求のリスク |
| 資産価値の低下 | 放置期間が長いほど、建物の傷みが進み売却時の価格が下がりやすい |
| 相続登記の義務化 | 相続登記をしないまま放置すると過料の対象になる場合がある |
今、私たちが取っている「暫定策」
結論を出せないまま時間だけが過ぎるのを防ぐため、今は以下の暫定対応だけ済ませています。
- 月1回、きょうだいで交代して様子を見に行く
- 庭木の手入れだけは業者に定期依頼する
- 郵便物は転送設定にしておく
「決められない」ことと「何もしない」ことは、実はイコールではないのだと気づきました。決めるまでの間も、最低限のリスク管理はできるのだと分かっただけで、少し気持ちが楽になりました。
実際に自治体の窓口に問い合わせてみた
調べるだけでは不安が残ったので、実家のある自治体の空き家対策担当窓口に、思い切って電話をしてみました。「今すぐどうこうという段階ではありませんが」と前置きした上で相談したところ、想像していたより丁寧に対応してもらえました。
特に参考になったのは、自治体によっては空き家バンクへの登録支援や、解体費用の一部補助制度を用意している場合がある、という情報でした。地域によって内容は大きく異なるようですが、こうした制度の有無を知っているだけでも、選択肢の幅が広がると感じました。
固定資産税、実際どれくらい変わるのか試算してみた
「住宅用地特例が外れると税額が上がる」と聞いても、正直ピンと来ていなかったので、役所でおおよその試算をしてもらいました。結果、更地扱いになった場合、固定資産税が数倍になる可能性があると聞き、数字で見せられると説得力が違うと痛感しました。
近隣トラブルは、思ったより身近な問題だった
実家の近所に住む方から、「隣の空き家の庭木が越境してきて困っている」という相談を、以前別件で受けたことがありました。当時は他人事のように聞いていましたが、今振り返ると、まさに自分たちが同じ立場になり得たのだと気づき、他人事ではいられなくなりました。
専門家に相談して分かった、意外な選択肢
司法書士に相談する機会があり、「売る・貸す・残す」以外にも、負担付き贈与や民事信託(家族信託)といった、資産を柔軟に管理する仕組みがあることを教えてもらいました。すぐに使う制度ではないかもしれませんが、選択肢の幅を知っておくだけで、心の余裕が変わってくると感じました。
まとめ
- 空き家放置は「特定空家」指定により税金が増える可能性がある、構造的なリスクを伴う
- 相続登記の未了も過料の対象になり得るため、名義関係は早めに整理する
- 結論が出せない間も、暫定的な維持管理でリスクを抑えることはできる

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